第一部・第二部

演奏とは?

当応援部吹奏楽団では、「応援」や歩きながら演奏する「ドリル」と区別するため、いわゆる『座って演奏する普通の吹奏楽』を「演奏」と呼んでいます。
この定期演奏会では、第一部では吹奏楽オリジナル曲(純粋に吹奏楽のために作られた曲)、第二部ではポピュラー音楽(誰もが知る有名な曲を吹奏楽用にアレンジしたもの)を演奏します。

指揮挨拶

応援部吹奏楽団にとって定期演奏会とは、日頃より私たちの活動を応援してくださる皆様に、吹奏楽団の持ち武器である「演奏」をメインに聞いていただける、非常に貴重な機会です。応援活動のかたわら、部員一丸となって準備を進めてまいりました。
第52回を迎える今回の定期演奏会では、第一部シンフォニックステージにて、吹奏楽の巨匠フィリップ・スパークによる『祝典のための音楽』を含む、吹奏楽をもっと好きになっていただける選りすぐりの2曲をお届けします。第二部ポップスステージでは、『ライオン・キング・メドレー』をはじめ、副指揮たちの個性が光る4曲をご用意いたしました。
こうして本年度も定期演奏会の開催を迎えられますのも、日頃より温かく見守ってくださる皆様のご支援の賜物と、心より御礼申し上げます。
人を応援できる素直な気持ちというのは、奏でる音楽にも現れるものです。東大応援部吹奏楽団だからこそできる想いに溢れたステージを、ぜひ会場でお楽しみください。
指揮 伊藤海晴

第一部 シンフォニックステージ

祝典のための音楽

作曲:フィリップ・スパーク

本作(原題「Music for A Festival」)は、もとは全英ブラスバンド選手権のユース部門決勝の課題曲として作曲され、後に作曲者自身によって吹奏楽版に編曲されました。急ー緩ー急のオーソドックスな三部構成で、リズミカルで軽やかな曲調は実にスパークらしく、人々を惹きつける音楽の魅力に溢れています。
第1楽章「Con Brio」 曲はトランペットの華やかなファンファーレで始まり、躍動的な第一主題と楽器間の掛け合いが印象的です。サックスとホルンによる密度の高いハーモニーの第二主題を経て、再び第一主題が登場し、クライマックスを迎えます。
第2楽章「Andantino」 快活な第1楽章から一転、繊細で美しいハーモニーが響き渡ります。木管楽器による温かなアンサンブルをお楽しみください。
第3楽章「Vivo」 打楽器の激しいソリから8分の6拍子の軽快な音楽が始まり、短い楽章の中でめまぐるしく表情を変えていきます。クラリネットとサックスによる歌うような中間部(Cantabile)を経て、第1楽章冒頭のファンファーレへと回帰し、圧巻のフィナーレを迎えます。

美しき人生

作曲:ジュリー・ジルー

「美しき人生」は、若くして不慮の事故により亡くなった1人の女性、ヘザー・クレイマー・ルーを追悼するために捧げられた作品です。作曲者のジュリー・ジルーは、ヘザーの父、レイ・クレイマーの親しい友人でした。原題の「One Life Beautiful」には、「愛に溢れたヘザーの美しい人生」を讃える想いと「一度きりの命だからこそ、人生は美しく尊い」というメッセージが込められています。
5拍子で紡がれる印象的なメインテーマでは、最愛の家族を失った親族の割り切れない想いが描き出されています。儚くも美しい旋律、そして終盤の力強い音楽は、ヘザーが生前に遺した功績や周囲へ注いだ愛を通して、「命の美しさ」、そして「命の力強さ」を私たちに教えてくれます。

第二部 ポップスステージ

Spain

作曲:チック・コリア 編曲:真島俊夫

第二部の幕開けを飾るのはこの曲、「Spain」です。チック・コリアが1971年に手がけたこのフュージョンジャズの一曲は、時代を超えてさまざまな方々に愛されてきました。「アランフェス協奏曲」の第二楽章を引用した哀愁漂うトランペットソロから始まり、誰しもが聴いたことのある有名なフレーズを合図にメインテーマが展開されていく一曲となっております。吹奏楽版の元気なポップス曲としての一般的な解釈に対して、今回は、少し大人な余裕を意識して作り上げてまいりました。
メロディの心地よさに潜むわずかな憂いを感じ取っていただければ幸いです。曲中に垣間見えるスペインの美しい情景を、郷愁をそそるメロディとともにどうぞお楽しみください。

ニュー・シネマ・パラダイス

作曲:エンニオ・モリコーネ 編曲:大島ミチル

映画『ニュー・シネマ・パラダイス』は、少年トトと映写技師アルフレードの交流を描いた、映画への愛に満ちた名作です。エンニオ・モリコーネによる音楽は、作品の温かな郷愁と切なさを鮮やかに伝えます。今回は、大島ミチル編曲にてお送りします。
「メインテーマ」では、懐かしく包み込むような響きが、映画館に集う人々の笑顔や少年時代の思い出を映し出します。「愛のテーマ」では、離れていても消えない想いを深く甘美に歌い上げ、「初恋」では、胸の高鳴りや戸惑いを軽やかで繊細な旋律に託します。
スクリーンの向こうに広がる小さな町の映画館と、そこに集う人々の笑顔を思い浮かべながらお楽しみください。

ライオン・キング・メドレー

編曲:森田一浩

ディズニーアニメをもとにしたミュージカル『ライオン・キング』から4曲をお届けします。
生命の循環を歌った『サークル・オブ・ライフ』、シンバの無邪気さが微笑ましい『早く王様になりたい』、幼馴染のシンバとナラが互いの心の繋がりを確かめ合う『愛を感じて』、シンバが王としての自分に目覚め、王国が命を吹き返す『キング・オブ・プライド・ロック』。
太陽煌めくアフリカの大地、そしてそこで生きる動物たちの躍動を感じながらお楽しみください。

オーメンズ・オブ・ラブ

作曲:和泉宏隆 編曲:真島俊夫

「オーメンズ・オブ・ラブ」は、日本のインストゥルメンタルバンド、T-SQUAREの代表曲の一つです。「恋の予感」を意味する曲名の通り、心がときめき世界が色付いていくような高揚感が、明るく疾走感あふれる音楽で描かれています。一方で、どこか切ない響きもこの曲の魅力です。
真島俊夫による吹奏楽アレンジでは、冒頭やクライマックスのシンフォニックな響き、金管楽器の豊かな音色、木管楽器や鍵盤打楽器のきらめきによって、原曲とはまた違った壮大な世界が広がり、仲間と過ごす青春そのものを表しているようにも感じられます。
第二部の締め括りに相応しい素敵な一曲、最後の瞬間までお楽しみください。

演奏ステージの魅力、伝わりましたでしょうか?
定期演奏会にはまだまだ言葉では表現しきれない魅力がたくさんあります。
是非、会場でお会いしましょう!!