プログラム

本年度の定期演奏会では、第一部シンフォニックステージ、第二部ポップスステージ、第三部ドリルステージの、計3つのステージをお届けします。
第一部・第二部は座って演奏する吹奏楽団の単独ライブで、第一部は吹奏楽オリジナル曲(純粋に吹奏楽のために作られた曲)、第二部はポピュラー音楽(誰もが知る有名な曲を吹奏楽用にアレンジしたもの)を演奏します。
そして第三部はステージ上を自由自在に動き回りながら演奏する吹奏楽団とダンスやスタンツでステージを華やかに彩るチアリーダーズのコラボによる贅沢なステージをお送りします。
これから当日演奏する曲の注目ポイントを一足先に紹介していきます!

第一部 シンフォニックステージ

氷河特急

作曲:髙橋伸哉

スイス・アルプスを走る実在の観光列車「Glacier Express」は、氷河や山岳地帯をゆったりと走り抜けることで知られています。時速は決して速くありませんが、そのぶん乗客は車窓に広がる雄大な景観を存分に楽しむことができます。そんな氷河特急の旅を音楽で描いた本作品では、快晴の空の青、草原の緑、アルプスの山々を覆う雪の白、そして車体の鮮やかな赤が織りなす風景が、軽快で爽快感あふれるメロディーにのせて表現されています。奏者も聴く人も、まるで列車に乗り込みアルプスを駆け抜けているかのような臨場感を味わえる一曲です。短いながらも豊かな色彩と自然の息吹を満喫できる、そんな氷河特急の音楽旅行を、どうぞ想像しながらお楽しみください!

丘の上のレイラ

作曲:星出尚志

2曲目にお送りいたしますのは、吹奏楽界でも人気の一曲「丘の上のレイラ」です。「レイラ」は女性の名ですが、作曲者本人も具体的な人物を指しているわけではなく、曲の各部分も具体的な情景を表現したものではないと言っているように、奏者の自由な想像力が活きる一曲です。この曲の魅力は、派手さや技巧よりも“歌うような旋律美“にあります。シンプルでありながら深みのあるメロディーは、演奏者にとっても聴衆にとっても、心を寄せ合う時間を作り出してくれます。丘の上に立ち、風に吹かれながら大切な人を想う――そんな情景を思い浮かべつつ、私たちなりのレイラ像、そしてレイラの物語をどうぞお楽しみください。

落夏流穂

作曲:柳川和樹

シンフォニックステージの最後にお送りいたしますのは「落夏流穂」です。「落夏流穂」という言葉は作曲者による造語です。稲穂が流れ、夏が落ちる頃、夏の終わりから秋にかけての、気がつくと過ぎ去ってしまうような時間。木々や空気が留まることなく次々と色めき移り変わっていく、そんな風景がイメージとして描かれています。
そしてもう1つのテーマは、造語の元となった四字熟語「落花流水」。散る花は流れに身を任せたいと願い、水は落花を流れに乗せたいという気持ちがあることから、人が互いに慕い合う「相思相愛」の気持ちが通じ合うこと、またはそれに通じる関係性を例える言葉です。それに至るまでの過程、人間の感情の変化を前述の風景に重ね、ひとつの物語を紡ぐように曲は進んでいきます。
この曲の魅力の1つは、日本の晩夏から秋をモチーフに、主題が絶えず新たに展開していくところです。移ろう主題の連なりは、季節や人の心が決して同じ姿を留めないことを象徴しているようです。そしてもう1つは、技術的には難易度が高いながらも、歌うような分かりやすさを持ち、聴く人それぞれが自身の思い出や感情を重ねられる点にあります。夏祭りの記憶、田園の風景、大切な人との時間──そうしたひとつひとつの体験が音楽と結びつき、唯一無二の感動を生み出します。落夏流穂という詩的な言葉とともに紡がれる音楽を、ぜひ全身で感じていただければ幸いです。

第二部 ポップスステージ

ルパン三世のテーマ ~Brass Collection Ver.~

作曲:大野雄二 編曲:黒川さやか

第二部最初の一曲は「ルパン三世のテーマ ~Brass Collection Ver.~」です。
皆様ご存じの「ルパン三世のテーマ」は、テレビアニメ「ルパン三世」第2シリーズのオープニングとして作曲されました。今回はそんな「ルパン三世のテーマ」をオリジナリティ溢れる吹奏楽アレンジ版でお届けします。疾走感のあるお馴染みのあのメロディーを、金管楽器を主体としたビッグバンド風のサウンドで華やかに表現します。ルパン三世の世界観をさながら再現したこの一曲、是非お好きなルパン三世の作品を思い浮かべながらお楽しみ下さい。

ミュージカル「キャッツ」より メモリー

作曲:Andrew Lloyd Webber 編曲:星出尚志

Andrew Lloyd Webber作曲のミュージカル「キャッツ」は、1981年にロンドンで初演されて以来、世界中で愛され続けている名作です。その劇中で歌われる『メモリー』は、作品を象徴する楽曲として特に広く知られており、ミュージカル音楽の枠を超えて多くの歌手によって歌い継がれています。作中では、過去の栄光を失い孤独に生きる老いた娼婦猫グリザベラが、自らの生き方を振り返りながら新しい夜明けを切に願う場面で歌われます。
今回演奏するのは、星出尚志による吹奏楽編曲版です。原作に息づく一貫したあたたかさを受け継ぎつつ、吹奏楽ならではの豊かな響きが広がる魅力的な一曲となっています。
グリザベラの苦悩と哀愁、そして最後に描かれる力強い再生への希望を、ぜひ生の演奏で感じ取っていただければ幸いです。

リトル・マーメイド・メドレー

編曲:星出尚志

「リトル・マーメイド・メドレー」では、ディズニーの大人気映画「リトル・マーメイド」より3曲をピックアップしてお届けします。
1曲目は主題歌の「アンダー・ザ・シー」です。陸の世界に憧れるアリエルに海の世界の素晴らしさを歌う曲で、木管楽器が軽快にメロディーを奏でます。
2曲目の「キス・ザ・ガール」は、一転して金管楽器の華やかなメロディーが特徴です。
最後の「パート・オブ・ユア・ワールド」では雰囲気をガラッと変え、アルトサックス、フルート、そしてトランペットの美しいソロが繋がりクライマックスへと向かいます。
第二部の締め括りに相応しいこの一曲、最後まで余すことなくお楽しみください。

第三部 ドリルステージ

Opening Stage

Encantada
作曲:Victor López, David Barr

ドリルステージの幕開けにお送りするこの曲「Encantada」は、ラテン調が特徴的なマーチングオリジナル曲です。
軽快なリズムに乗せた情熱的なメロディは広大な大海原にギラギラと照りつける太陽を思わせます。そんなラテンアメリカの雄大で力強い自然の風景を、メンツのダイナミックな隊形移動とガードの優雅な旗捌き、そしてそれらの緻密な絡み合いにより表現します。
注目はなんといっても中盤のトランペットデュオ。夕陽のように誇り高くもどこか哀愁漂う魅惑的な旋律をお楽しみください。
曲名の「Encantada」はスペイン語で「初めまして」を意味します。この曲が皆様にとって、応援部吹奏楽団の新たな一面との出会いの場になれば幸いです。

Mask of Zorro
作曲:James Horner 編曲:Jay Bocook

アクション、ロマンス、正義が交錯するアメリカ映画『The Mask of Zorro』の世界を、音楽とパフォーマンスで鮮やかに描き出します。ラテンの情熱を宿した音楽と、鋭く美しい旋律、勇ましいサウンドが、彼の冒険と戦いを映し出します。
カラーガードソロで幕を開け、ダイナミックな隊形移動が怒涛のごとく展開します。クライマックスではカラーガードが華道をかたどるように舞台を彩り、ゾロの旅路が壮大なフィナーレへと向かっていきます。史上最高難度のテクニックと計算された隊形移動が交錯し、ひとつの物語を完結させます。
スリルと興奮、美しさと誇りが詰まった『Mask of Zorro』が紡ぐ、ゾロが築いた伝説をぜひその目でご堪能ください。

アフリカン・シンフォニー
作曲:Van McCoy 編曲:岩井直溥

「アフリカン・シンフォニー」は、ヴァン・マッコイによって作曲され、吹奏楽・マーチングの世界で幅広く愛用されている名曲中の名曲です。アフリカの雄大な大地を思わせるゆったりとしながらも力強いリズムと、シンフォニックな旋律の躍動感が特徴的なこの曲は、元々はディスコミュージックとして作曲されました。現在では吹奏楽のコンサートのみならず、智弁和歌山高校をはじめとする甲子園での応援曲としても親しまれています。
今回はマーチング編成ならではの迫力あるサウンドとアフリカの広大さを視覚的に披露する演出で、この壮大な作品の魅力を皆様に余すところなくお届けします。大胆なアクションと緻密で繊細な隊形変化の動と静で魅せるメンツ、大きな動きでメンツとの一体感を出すカラーガードにもご注目ください。

Cheerleaders Feature

ディズニー・プリンセス・メドレー
編曲:鈴木英史

本年度の定期演奏会では、昨年に引き続き、Cheerleaders Featureと題して、チアリーダーズが中心となる演目をお届けします! 今回はダンスやスタンツで、ディズニーの世界観の表現に挑戦します。
さらに、ディズニーメドレーの最後には、この季節ならではの誰もが知っているあの定番曲も登場!
チアリーダーズの華やかな演技と吹奏楽団の迫力ある音色が織りなす、12月ならではの特別なステージを存分にお楽しみください。

Battery Stage

DRIVIN’
作曲:Timm Pieper
R.M. TOUCHMENOVA
作曲:Timm Pieper

1曲目は、裏拍にアクセントを置くことで生まれるリズム感が魅力の一曲です。「二つ打ち」と呼ばれる、一回の動作で二度叩く奏法が多用されており、音の粒の細かさにも注目です。さらに全員で揃う迫力あるキメどころもぜひお楽しみください!
2曲目は、スネア、バスドラム、クイントそれぞれに見せ場のある作品です。打面だけでなく、スティック同士やリム(楽器のフチ)を叩くことで、多彩な音色を味わうことができます。最後にはスネアとクイントが交互にリズムを織りなす場面もあり、見どころ満載です。どうぞご期待ください!

Guard Stage

鎌倉殿の13人 メインテーマ
作曲:Evan Call

2022年に放送されたNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。そのメインテーマであるこの曲では和太鼓などの和楽器やコーラスも使用され、他のドリル曲とは一味違う雰囲気となっています。2分少々と短い中に鎌倉時代の荒々しさと和の優美さがつめこまれた、疾走感あふれる一曲です。
振り付けには刀を振る様子や日本舞踊を舞う様子などをモチーフとして入れ込み、曲や時代を表現します。歌詞のないサウンドトラックですが、想像を働かせてご覧いただけると幸いです。個人技が光るソロやソリはもちろん、8人全員で行う一糸乱れぬ全体操作も必見です。普段とは一味違う、凛々しいカラーガードをお楽しみください。

Main Corps

Queen Medley

Queen Opener

編曲:Tom Wallace

Don’t Stop Me Now

作曲:Freddie Mercury  編曲:Tim Waters

Bohemian Rhapsody

作曲:Freddie Mercury  編曲:Tom Wallace

We Are the Champions

作曲:Freddie Mercury  編曲:Tim Waters

イギリスが生んだ伝説のロックバンド・Queen。1971年の結成以来、世界的な人気を誇り、今もなお世代を超えて愛され続けています。
その最大の魅力は、フレディ・マーキュリーの圧倒的な歌唱力に加え、オペラやクラシックなど多様な音楽ジャンルを融合させた独自のサウンドにあります。その魅力をマーチングならではの迫力と、メンツとカラーガードによる唯一無二の演出で表現します。今回のステージでは、選りすぐりの名曲4曲をメドレー形式でお送りします。

華やかな幕開けを飾る「Queen Opener」に始まり、愉快で軽快な「Don’t Stop Me Now」、テンポや曲調が目まぐるしく展開する「Bohemian Rhapsody」、そして「We Are the Champions」で雄大でドラマティックなフィナーレを迎えます。

Queenが世界に与えたあの熱狂が一夜限りで蘇ります。吹奏楽団の想いとこだわりの詰まったステージ、心ゆくまでお楽しみいただければ幸いです。