活動報告

神宮観戦記 対慶應義塾大学第一回戦


4月13日、雲ひとつない天まで突き抜けるかのような淡青の空の下、東京六大学野球春リーグが開幕しました。第一試合の相手は2023年東京六大学野球秋季リーグ、そしてその上位大会である明治神宮野球大会で優勝を果たした慶応義塾大学。強豪とは言え絶対に負けられない開幕戦が始まります。


1回表、慶應義塾大学の攻撃。四球、盗塁、死球によってピンチを迎えた東京大学ですが、無失点に抑えます。そしてその裏の攻撃回、中村選手がツーベースヒットを放ちます!今年初のヒット、初の不死鳥の如く、ビクトリーマーチで応援席が一気に盛り上がりましたが、惜しくも無得点に終わります。


2回も両校ともに無得点で終わり、3回表に試合は動きます。ランナー1、2塁からショート青貝選手のファインプレー!しかしその直後、慶應義塾大学4番清原選手のタイムリーツーベースヒット、それに続く横地選手のヒットでこの回3点を奪われます。その後4回でも2点を奪われますが、東京大学は昨年度MVPである外丸選手を攻略できず三者凡退が続き、依然得点できない状況に苦しみます。


そして五回裏、東京大学の攻撃回。新応援歌「美しく夜はあけて」が流れます。鈴木太陽選手、西前選手とアウトを取られている中、この曲に呼応したかのように府川選手がヒットを放ちます。東京大学の攻撃の夜明けかと思われたこの回ですが、残念ながら無得点に終わります。


続く6回表、東京大学は2アウト満塁のピンチを迎えます。双木選手の低めの球を捉えられ、ライトフライが上がりましたが、これを鈴木太陽選手、しっかりとらえ、この回無失点でピンチを乗り切りました。


その後も両校無得点でゲームが進みます。


8回裏、ツーアウトから青貝選手のツーベースヒットが放たれ、球場に不死鳥の如くが鳴り響きます。続く代打大原。「かっせ、かっせ大原」のコールを受け、レフトへ打球をかっ飛ばしましたが、フライをキャッチされ無念のアウトに。あと一歩がなかなか出ません。


8回9回を三者凡退で抑え、そして再び上位打線から始まった9回裏東京大学。榎本選手が四球で出塁した後、中山選手が初球からセンターへのヒットを放ちます。勢いに乗った東京大学。続く山口選手がライトへタイムリーヒット!一点を返します!


ノーアウトランナー1、2塁そして昨年度MVPの外丸をマウンドから引きずり下ろした東京大学の打線。球場に鳴り響く得点ただひとつ、イントロビクトリー。最終回にして最大の盛り上がり、最大のチャンスです。


その後、内田選手の内野ゴロでアウトを取られたものの、ランナーは進塁。1アウトランナー2、3塁の状況で続く鈴木太陽選手がライトフライを放ちます。犠牲フライとなり、中山選手がホームイン!ここで2点目を返し、応援席は最高潮に。しかし、3塁への進塁という攻めの選択をした山口選手、惜しくも3塁でアウトを取られてしまい、ゲームセット。最終回で追いつくことができず、5-2で慶應義塾大学に敗北しました。


「良い試合だった」、「惜しかった」きっと多くの人はそう思うでしょう。しかし、この言葉は負け試合にしか使われません。我々の目標は良い試合をすることではなく、勝つことです。今年の東京大学の目標は最下位脱出ではなく優勝です。本日の9回裏の勢いは確かに良いものでしたが、最終回だけ盛り上がっても勝つことはできません。今後のカードでは初回からボルデージをあげ、選手を後押しして参ります。引き続き東京大学の応援をよろしくお願いいたします。



吹奏楽団二年 五十嵐広朗