活動報告

神宮観戦記 対慶應義塾大学一回戦


5月2日、前日の大雨が嘘であったかのように雲一つない青空の下、対慶應義塾大学戦一回戦を迎えました。応援席には大勢の観客が詰めかけ、「勝撃」への期待が高まっておりました。対戦相手の慶應義塾大学は5戦4勝と絶好調。六大学屈指の強力打線を東京大学の投手陣が抑え込めるかが勝負の鍵となります。
東京大学の先発はエースの松本慎之介投手(3年/國學院久我山)。ここまで3試合に先発し、明治大学と早稲田大学の強打者達を相手に素晴らしいピッチングを披露しています。
対する相手の先発は渡辺和大投手(4年/高松商業)。既に3試合で3勝をあげるなど慶應義塾大学の圧倒的エースです。ですが東京大学は昨年秋に松本投手と渡辺和投手の投げ合いで勝利をあげています。

同じマッチアップとなった本試合、同様の結果が期待されます。初回の守備から秋元内野手(3年/市川)のファインプレーが飛び出し、球場から大きな歓声が上がりました。松本投手も安定した投球で、3回まで強力な慶大打線を0に抑えます。しかしながら、打線は好投手渡辺和の前にヒットを放つことができませんでした。3回に何とか安田外野手(3年/名古屋)の出塁から盗塁でチャンスを作りますが、ここも抑え込まれてしまいます。序盤から投手戦となることが予想されました。

試合が動いたのは4回表、好投を続けている松本投手は現在リーグトップの成績を残している中塚外野手(3年/智弁和歌山)に右方向へのソロホームランを浴びてしまいます。その後もワンアウト1、2塁のピンチを作りますがしっかり抑えて相手打線の流れを切ることに成功します。
追いつきたい東京大学は4回裏、先頭バッターはこの試合で好プレーを見せている秋元選手。今シーズンはここまでチームトップタイの2打点をあげています。その初球、レフトへ大きな当たりを飛ばします。そして外野は見送り、打球はレフトスタンドへ突き刺さります。昨年春以来の1発は今シーズンの東京大学の第1号となり、最高の場面で飛び出しました。先制され沈みかけていた応援席の盛り上がりは、今年の東大は違うと言わんばかりの1発によって急上昇します。流れに乗りたい東京大学でしたが、その後の攻撃は封じられてしまいます。

続く5回6回は両エースの投げ合いとなり、互いにチャンスを作ることができません。ここで7回表2アウトから松本投手は俊足の丸田外野手(3年/慶應)に四球を与えてしまいます。既に100球を投げていたため、ピッチャーが昨シーズンからブルペンに定着している中根投手(2年/筑波大駒場)に交代します。ここでここまで素晴らしいピッチングを見せた松本投手へ、多くの労いの言葉が寄せられます。その後、丸田選手は盗塁を試みますが明石捕手(4年/渋谷幕張)の強肩が発動し阻止。リプレー検証でも判定は覆らず、大きな歓声が上がります。

両者拮抗状態のまま8回表、中根投手がツーアウトからフォアボールでランナーを出し、ここで早稲田大学戦で好投を見せた佐伯投手(4年/渋谷幕張)がマウンドにあがります。ここで慶應義塾大学は代打に市橋捕手(3年/小野)を送ると、内野安打で1、2塁とされてしまいます。ピンチの場面で迎えるは林内野手(3年/報徳学園)。絶対に抑えたい場面でしたが、打球はセンターとライトの間を真っ二つに割ってしまいました。結果この回2失点を喫してしまいます。

点数が変わらないまま9回裏。あとがない東京大学はツーアウトから荒井外野手(3年/宇都宮)の内野安打と明石選手で1、2塁の絶好のチャンスを作ります。ここで打席に立つのは7回裏から試合に出場している堀部内野手(4年/県立船橋)。今年度東京大学硬式野球部の主将を務める堀部選手に、一発が出ればサヨナラの場面という重要な役割が託されました。応援席の熱量もピークを迎えます。初球の低い球を見逃し、ストライクゾーンに入った2球目をファールにします。3球目を見逃しボール、そして4球目5球目は積極的に振って連続でファールを取ります。そして6球目、大きな期待がかかるも空振り三振でゲームセット。

結果は1対3で悔しい敗北となりました。しかし東京大学硬式野球部は慶應打線を3点に抑えるなど、「勝撃」に向かって着実に進化を続けています。翌日に控えた淡青の日では多くの期待を込めたお客様が来場されることが予想されます。硬式野球部の勝利を願ってこれからも応援してまいりましょう。

吹奏楽団二年 大窪遥稀