活動報告
神宮観戦記 対立教大学第一回戦

5月24日、明治神宮野球場。重たく垂れこめた曇り空の下、静かに試合の幕が上がりました。
湿った空気が肌にまとわりつくようなコンディションの中、マウンドに立ったのはエースの渡辺選手。初回、今季初スタメンとなった安田選手のもとにフライが飛びますが、落ち着いた対応でこれを難なく処理し、チームに安定感をもたらします。センター前ヒットで走者を許すも、後続を打ち取り無失点。どんよりとした空模様とは対照的に、立ち上がりは上々の内容でした。
その裏、副将の中山選手がレフトへヒットを放ち、恒例のパンチャーポーズでチームを盛り上げます。2回には相手打球が渡辺選手を襲うアクシデントがありましたが、青貝選手が華麗にカバー。バックの堅い守備が光ります。
2回裏には主将の杉浦選手が快足を活かし、レフト線へのツーベースでチャンスを作りますが、後続が倒れ先制はならず。3回には連打で1点を先制されるも、井之口選手が冷静に併殺を完成させ、流れを断ち切ります。さらに4回にも井之口選手の好守が飛び出し、連続で併殺を完成。この日の守備陣は随所に冴えを見せました。
中山選手と杉浦選手の出塁で得点圏に走者を進めた4回裏、続く打者がチャンスをものにできず、もどかしい展開が続きます。5回には青貝選手のヒットと渡辺選手の送りバントで再びチャンスを作りますが、得点には至らず。6回も大原選手のヒットで無死一二塁と攻め立てるも、代打攻勢は実らず無得点に終わります。
8回表には青貝選手が打球を軽快に捌いて一塁に転送、二塁走者が三塁への進塁を試みましたが、ファースト中山選手の三塁への送球、カバーに入った樋口選手の好捕で華麗に刺し、三人による見事な併殺を完成。守備陣は粘りのプレーを見せ続けました。
8回裏、絶好調の中山選手がこの日3安打目となるライト前ヒットで猛打賞を記録し、打率は.387にまで上昇。しかし打線がつながらず、1点ビハインドのまま最終回を迎えます。
9回表、ここまで力投を続けてきた渡辺選手にも疲れが見え、連打と犠牲フライ、長打で失点。途中登板の前田選手も流れを止められず、7失点でスコアは0-8に。9回裏には明石選手が意地のリーグ戦初ヒットを放ちますが、打線は続かず、そのまま試合終了。終始粘り強い守備で好機を演出するも、悔しい完封負けとなりました。
得点には結びつかなかったものの、堅実な守備や個々の光るプレーが随所に見られたこの試合。中山選手の奮闘や、井之口選手・青貝選手をはじめとする内野陣の好守、明石選手の一打など、確かな手応えを残す内容でもありました。今後の東大野球部の「逆襲」に向け、我々も全力で応援してまいります。
リーダー二年 岡田光ノ介