4月12日に行われた対早稲田大学戦。待ちに待った東京六大学春季リーグ戦の初戦は六大学の旗が一挙に揃う開幕式の後、先行三塁側の東京大学のエールから幕を開けました。

本試合の立ち上がりは苦しいものでした。1回の守備回、1番尾瀬雄大選手をスリーベースヒットで出塁を許してしまった後、2番渋谷泰生選手のショートゴロを一塁に送球している間に三塁にいた尾瀬雄大選手のホームへの帰還を許し、一点先制されてしまいます。しかし東京大学はここで流れに飲まれることなくその後の3番小澤周平選手、4番寺尾拳聖選手からアウトを取り初回を1点のみに抑えます。続く2回、3回は一時は満塁の危機に瀕しますが何とか0点に抑え危機を乗り越えます。そして1点ビハインドで迎えた4回表、3番門田涼平選手のショートゴロ、4番大原海輝選手の三振でツーアウトを取られてしまい東京大学は5番、秋元諒選手に打順が回ります。伊藤樹選手の名ピッチングでカウントは3ボール2ストライクのフルカウントになったこの緊張感が高まる場面で秋元諒選手が魅せました。早稲田大学のエースピッチャー伊藤樹選手が放ったスライダーを見事引っ張り、ファールラインギリギリの所でボールはフェンスを超えホームランを取りました。なお、秋元選手は2年生ながらも第1試合、第2試合とスターティングメンバーに抜擢されており、大久保裕監督には「走攻守バランスが取れて、東大の選手としてはトップレベル」と大きな信頼を寄せられてます。これからの活躍に目が離せません。

しかし秋元諒選手のホームランで流れを東京大学に上手く引き込みきれず続く荒井慶斗選手のサードゴロでスリーアウトチェンジとなってしまいます。

その後東京大学はなかなか攻撃のチャンスを掴むことが出来ず4-1の3点ビハインドで9回ラストの攻撃チャンスにかけます。応援席も9回が始まると同時に応援歌「闘魂は」が鳴り響き、なんとか早稲田に勝てるチャンスを掴もうと全身全霊で応援に臨みました。しかしやはり昨年王者早稲田大学の壁は高く、 3番門田涼平選手のサードゴロ、4番大原海輝選手のファールフライでツーアウトとなってしまいます。もう1アウトで試合終了となってしまう9回ツーアウトの場面で本日のヒーロー秋元諒選手に打順が回ります。もう一度東京大学にチャンスを招いてくれることを期待しながら応援しているところ、また3ボール2ストライクのフルカウントとなります。本当の意味で後がないこの状況で冷静な判断でボール球を見切り、フォアボールで出塁します。そしてこの流れをより大きなものにしたのが続く打者の荒井慶斗選手です。三遊間を抜ける素晴らしいヒットをうち、ランナー1塁2塁の大チャンスが東京大学に回ってきます。応援曲「不死鳥の如く」も鳴り響き、ここから絶対に勝つぞと全員が思っている中勝利まで1歩及ばず、1-4で東京大学は敗北してしまいました。

優勝を目標に掲げる東京大学硬式野球部にとって苦しい立ち上がりとなりましたが、今年の硬式野球部のチームスローガンである逆襲はここから始まっていくものであると確信しております。

東京大学硬式野球部の勝利に結びつく応援席を東京大学運動会応援部一同作っていく所存でございますので、どうか皆様も神宮球場に足を運んでいただいて私達と一緒に応援していただけますと幸いです。逆襲の後押しを私達でしていきましょう。

リーダー二年　古屋敷祐音